こんにちは!
イラストの画力向上には「質」と「量」
どちらが大事だと思いますか?
この話題に関してはネット上の記事にも様々な意見がありました。
質と量に関して、最近読んだ『失敗の科学』という本に
興味深い実験が紹介されていたので、取り上げます。
質と量に関する実験
この質と量に関する実験は、
陶芸教室のグループを2つに分けて行われました。
・グループ①:「量」で評価するグループ
最終日に作品の総重量が一定以上なら「A」、満たなければ「B」と評価
・グループ②:「質」で評価するグループ
自分で最高だと思う作品を、最終日に1つ提出する
では、これらのグループを合わせた全作品の中で、
最も優れた作品はどちらから生まれたと思いますか?
全作品中、最も優秀な作品を提出したのは、
「量」で評価するグループ①でした。
量のグループは、実際に作品を次から次へと作って試行錯誤を重ね、
粘土の扱いもうまくなっていった。
しかし質のグループは、最初から完璧な作品を作ろうとするあまり
頭で考えることに時間をかけすぎてしまった。
結局あとに残ったのは、壮大な理論と粘土の塊だった。
①のグループは、試行錯誤し、量をこなすことによって質が高まって
いったのですね。
また、本書では完ぺき主義に陥りそうな人に、
このようなポリシーも紹介されています。
・すばらしいミュージシャンになるために、まずひどい曲をたくさん演奏しよう!
・強いテニスプレーヤーになるために、まずたくさん試合に負けよう!
イラストを完成させる大切さ
この実験はあくまで陶芸の話でしたが、
同じ創作活動ということで、イラストと共通する点があるのでは
ないのでしょうか。
ただ量をこなすのではなく「完成させる」ということが重要です。
この「完成させる」ことの大切さは今年読んだ本の中でも
よく出てきました。
マーク・ザッカーバーグは「完成は完璧に勝る」という言葉を残しました。
中国の兵法書「孫子」では「巧遅拙速」という格言があり
これは多少出来が悪くても迅速に完成させる方がいい、という考え方です。
自分は完璧さを求めて筆が止まってしまうことがよくあるので
考えされられました。
動画紹介
イラストを「完成させる」ことについて、
参考になった動画をご紹介します。
自分が重要だと感じたことは3点です。
・練習のための練習をせず、実際に目標としているものを描く
・アウトプットしてから課題を見つけてピンポイントに練習
・アウトプットする前の練習は逃避である
特に3つ目は耳に痛い内容でした。
模写練習に一番時間をかけてきた自分としては
何も考えず模写して、安心してしまう面は確かにありました。
今後は
①絵を完成させる
②課題点を見つけてピンポイントで練習する
という方法を試していこうと思います。
イラストがスランプの時は?
ただ、アウトプットの大切さを分かっていても、
どうしてもスランプで描けない、完成させる気力がない・・
ということもあります。
そんな時は目的は明確にせず、練習をしたりして指を動かし、
自分を安心させるのもありではないか?と思います。
自分の気力、体力、心理状況にあった練習・完成を目指しましょう。
描くのがイヤになってしまっては意味がありませんからね!
今回は「質」と「量」について考えてみました。
その結果、アウトプットの大切さが分かりましたので、
これを念頭に置きつつ取り組んでいこうと思います。