SNSやネット断ちの観点からも気になっていたベストセラー本「スマホ脳」を読みました。
スマホを利用する上で、睡眠不足、SNS疲れ、集中力の欠如など、悩みは多いのではないでしょうか?
この本を読めばスマホと上手く付きあい、健康になる方法が分かります。
印象に残った点をまとめましたので、是非参考にしていってください^^
脳は「かもしれない」が大好き
スマホ・SNS依存について考える上でまず、脳が大好きなもの知っておきましょう。
人の脳が大好きなもの、それは・・・
「かもしれない」
「新しい情報」
です。
これらの脳の働きに関係するのは脳内の報酬物質である「ドーパミン」です。
ドーパミンの役割は、人に「行動する動機」を与えること。
改めて振り返ると、スマホを見たくなるきっかけのほとんどが「かもしれない」でした。
・投稿にいいね、が付いているかもしれない
・見逃してはいけない情報があるかもしれない
・新しいニュースがあるかもしれない
・(スマホゲームなら)あと1回ガチャを回せば推しが出るかもしれない
本書では、ドーパミンや脳の働きについても詳しく述べられています。
私が読んで感じたドーパミンの働きはこんなイメージです。
ドーパミンさんに声を掛けられてしまうことによって、何度もスマホをチェックしてしまう自分が浮かびました(笑)
SNSの開発者はこのドーパミンと脳の仕組みについて熟知しているのです。
SNSの開発者は、人間の報酬システムを詳しく研究し、脳が不確かな情報を偏愛していることや、どのくらいの頻度が効果的なのかをちゃんとわかっています。
SNSを開発している企業は、行動科学の専門家を雇っているので、アプリは最大限に人間の脳に依存するようなシステムになっています。
本書では「脳をハッキングする」という風に表現されており、まさにその通りだと感じました。
人間が何も工夫せずSNSを利用していたら、依存してしまうのも納得です・・・
SNS利用で落ち込む人とそうでない人がいる
本書では、様々な研究を横断的に見ているのも特徴です。
多くの研究でSNSは心の健康を損なうということを示す一方、SNSのおかげで元気になる人もいるというのは興味深いです。
自分も何となく、SNS利用に向く人とそうでない人がいるのでは?ということは感じていました。
▼本書で挙げられているSNSを使うときに注意した方がいい人
・神経質・心配性で常に不安を抱えている人
・最初から精神状態が悪く自信もあまりない人
・ティーンエイジャー、特に女の子
これらの人はSNSを使いすぎることで、もっと精神状態を悪化させてしまう可能性があります。
HSP気質の特徴と重なる面もあると思いました。
私も仕事を短期間で退職して落ち込んでいた時期に、ツイッターを見るのをやめました。
SNSで落ち込むのは、やはり他人と比較してしまうためと本書でも述べられています。
また思春期の女の子は、SNSで常に繋がっていなければならないというストレスもあるのではないかと感じました。
今の時代は比較対象がクラスメートだけにとどまらず、ネット上であらゆる分野でうまくいっている(ように見える)人と比較してしまいます。
インスタグラマーが完璧に修正してアップした画像も見せられる。そのせいで、「よい人生とはこうあるべきだ」という基準が手の届かない位置に設定されてしまい、その結果、自分は最下層にいると感じる。
スマホ電源をオフにするだけではだめ
集中したいときはスマホを見ないように、サイレントモードにしたり電源を切っておけばいい。
でも、それだけでは不十分なんです。
スマホと集中力に関して興味深い実験例を2つ紹介します。
①大学生500人の集中力とスマホに関するテスト
サイレントモードにしてポケットに入れておくだけでも、気になって集中力が落ちてしまう。
スマホを無視することにも脳の労力が必要になり、他の作業のための容量が減ってしまうためです。
改めて、スマホの魔力に驚きました。
②知らない人と会話する実験
スマホを手に取らずとも視界にあるだけで、会話の相手に共感しにくくなってしまうのです。
スマホが魅力的過ぎて、話している相手に関心が向かなくなってしまうのですね。
普段から集中したいときは、スマホを手の届かないところに置いていますが実験でも証明され納得できました。
これからは手が届かないだけでなく、出来れば別の部屋で、遠い所に置くようにします。
デジタル疲れには運動が最適
デジタル情報に疲れがちな現代、筆者は「運動」が最善の対策と言っています。
なぜ、運動が良いのかというとこんな理由からです。
・脳は身体を動かすためのものだから
・私達の祖先は身体をよくうごかしていたから
本書では運動の種類を限定しておらず、あらゆる種類の運動が効果的ということです。
短時間の運動で集中力が高まる実験結果もあります。
▼運動のポイント
・週に2時間でよい
・心拍数は上げないより上げた方がいい
・早足で歩くのもOK
運動のハードルがかなり低く、安心しました。
私はまず出来ることから、エスカレーターではなく階段を使うように意識しています。
個人的にリングフィットアドベンチャーが気になります。
スマホ脳まとめ
今まで何となく「スマホは脳に悪そう」というイメージがあるだけでした。
本書は最新の実験データをいくつも比べて分析しているので説得力があります。
運動を例にしましたが、スマホが脳に悪い理由だけでなく、デジタル時代を生き抜くためのヒントも示されているのが建設的でした。
読売新聞(2021年2月1日)に著者のアンデシュ・ハンセンさんのインタビュー記事がありました。
記事内ではデジタル化の良い面も指摘しており、スマホが人間が受ける悪影響を最小限にとどめて利用することが大事と述べています。
知識を手に入れて、スマホと上手く付き合いましょう。
ベストセラーとなっていますので、気になったら是非チェックしてみてください!